様々な作業を行う際に、温度のコントロールを行いたいと思うことはよくあります。
その際に用いられるのが温度コントローラーです。
この装置の制御方式には大きく二つの方法があります。
一つはアナログ方式と呼ばれるものです。
色々な物理量の変化を、そのままコントロールに用いるというものです。
よく知られたものにバイメダルがあります。
これは、2枚の金属の熱膨張の違いで生じるそりをスイッチとして利用するものです。
膨張率の違いを制御に直接利用するということで、アナログ制御の典型的なものです。
この方式を用いると、非常に簡単な装置で制御ができるという利点があります。
ただ、直接目的とする物理量によって変化するような物性を持つものを探してこないといけないので、材料の選択が難しくなります。
もう一つの制御方法として知られているのがデジタル方式です。
この方式で温度調整を行うのがデジタル温度調節器です。
この方式では温度はセンサーで電圧信号とされ、その後に調節機の中でデジタル化されます。
その後、目標値との間の差を計算し、その差から計算された出力をヒーターなどに流してコントロールを行います。
装置としてはアナログ方式に比べ大掛かりになりますが、様々な場合に対応できる高度なコントロールが可能となります。
最近では超小型のコンピューターを使った方式も用いられています。
この方式を用いると、温度の経時変化などについても制御を行うことができ、大変精密な制御が可能となってきます。